セドナ産ホワイトセージ??
巷で耳にするセドナ産のホワイトセージっていったい何なんでしょう?まずはじめに
ホワイトセージはセドナでは採れません。
これはアメリカ国内では常識です。私自身セドナ地域には何度も足を運んでおり、街中から郊外の森の中まで様々な場所を見て回りましたが一度もホワイトセージを目にしたことはありません。セドナの友人にも確認しましたが「ホワイトセージが採れるのはここから500マイルも離れているよ」と言っています。 では何故日本で「セドナ産ホワイトセージ」が溢れているのでしょう?ネットで色々調べてみたところ興味深いことが判りました。セドナのメーカー=セドナ産?
まず、日本のショップでの取扱量が比較的多い某メーカーの本拠地がセドナにあります。セドナのメーカー=セドナ産と勘違い(意図的?)した日本のショップがセドナ産ホワイトセージを広めてしまった、ということが考えられます。セドナセージブラッシュ
次に、Artemisia ludovicianaという植物が通称セドナセージブラッシュと呼ばれているようで、この植物とホワイトセージのイメージが混ざってしまったとも考えられます。しかし、この2つの植物の見た目は全く違います。(Artemisia系ですのでマグウォートに近い種類です)イメージ戦略?
また、セドナの「癒しのイメージ」とホワイトセージを勝手に組み合わせてしまったとも考えられます。その方がよく売れると考えた人がいたのかもしれません。人工的に栽培すればセドナでも育つとは思いますが、日本での流通量があまりにも多すぎます。 ホワイトセージはカリフォルニア産かバハカリフォルニア産(北米大陸の西海岸沿岸地域)しか存在しない、これが真実です。アメリカでもセドナ産セージと謳って販売しているものはありますが、ごく少数です。これらも上記と同様の間違いを犯していると考えられます。
何れにせよ正しい知識を持たない販売店があまりにも多すぎる現状は嘆かわしいとしか言いようがありません。
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ホワイトセージの種?苗??
ホワイトセージの種や苗を販売しているショップを見かけます。でもちょっと待ってください。日本の気候でホワイトセージが育つのでしょうか?まず無理だと思います。ホワイトセージはそれほど大雑把な植物ではなく寧ろデリケートな植物です。カリフォルニア州でもどこにでもあるわけではなく、気候条件が合う場所でしか育ちません。同じ場所でも地下水脈の関係で育ちに大きく差異が見られます。また、アリゾナ州に入るととたんに見かけなくなります。ホワイトセージに最適と思われる気候は「一年を通して気温は高め(雪が積もらない)」「一年を通して乾燥している」「年間降雨量は少ないが少なすぎることも無い」「日照時間が長い」「風が爽やか」。日本の気候とは全く違いますね。。
ホワイトセージはどこで採ってるのでしょう?
アメリカでホワイトセージ等を販売している業者さんはほとんどがネイティブアメリカンの人たちです。彼らは部族の神聖な場所をいくつも持っています。この神聖な場所は一般人が立ち入らないような所にあるということ以外分かりません。もちろん教えてもらうことは出来ませんし、こちらも聞くことはありません。これは彼らと付き合う上でのマナーだと考えています。部族に関する質問もデリケートな事柄が含まれる場合もありますので一切しません。
ホワイトセージもデザートセージも特別な場所にしか生えていないわけではありません。地域によってはそこら中に生えていることもあります。カリフォルニア州の田舎の方では道路沿いにもたくさん生えていますが、排気ガスで汚染されていると思われます。ジュニパーやシダーは針葉樹ですので北部や標高が高い地域では珍しい植物ではありません。
もし、渡米の際収穫してみたいと思っているのでしたら次のことに注意してください。まず、その土地の所有権。国有林や国立公園では一切の採集は禁止されています。万が一見つかった場合はかなり高額な罰金が課せられます。次に私有地。土地の所有者の許可なく侵入することは犯罪になります。そして道路際。やっと問題ない場所を見つけたとしても道路沿いのセージは排気ガスで汚染されています。部屋の中で排気ガスをばらまいているのと同じことになってしまい、浄化どころではなくなります。結局、道路から離れていて公共の土地となると探し出すのが困難、ということになります。